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薔薇庭園の入り口は白い扉に赤い瓦の屋根が付いている、だいぶん古ぼけたそれは表面がザラザラしていて苔むしている物もある
白い木の扉もところどころ中の木が見えてボロっとしているのに金色の取っ手だけがキレイに輝いて回されることを待っている、
見れば見るほど引力が働くように手は取っ手を掴み回す
カチャ・・・・と開いた先には背の高い薔薇の壁が続いている、行かないほうがいいとわかっているが何かに引き寄せられるように足はそのサッシを越えて薔薇の道に入っていく、
グネグネと曲がった道は迷路のよう、
赤いバラと緑の草を見すぎて目がチカチカするような感覚を覚えながらも、奥へ奥へと足をすすめる
道が別れていても何かに導かれるように勝手に足は方向を決める
奥へ
奥へ
奥へ
ずんずん進んでいると開けたところに出る丸く開けたその場は他にも4ヶ所道が空いているそして赤だけでなく白、黄色、ピンク、黒のバラが咲いている庭園の黒薔薇以外のそれぞれの庭園の入り口にが男が立っている
皆一様に円の真ん中を見る真ん中には石台の上で寝る美しい女ただ寝ているのでは無いその胸に弓矢の矢が刺さっている
そしてその隣に一人の男
「遅かったな」
黒いバラを持つ男はそう言って今ついた男達をあざ笑い女を愛でて居る
ずっと求めていた愛しい人は愛憎の下に散ったのだった。
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