0人が本棚に入れています
本棚に追加
今度は俺が胸ぐら掴まれた。
「クソガキが!」
「け、警察…」
サラリーマンがポケットに手をやった。
それをされたら、どうなる?
施設職員が呼ばれる?それとも、保護者?それとも、友達…?
反射的に、金髪を殴っていた。ぶっ飛ばして、その後サラリーマンの胸ぐらを掴んでいた。
「ひっ」
どうする、これから…
「おい、やめろ」
その声は近くでした。
茶髪で、ピアスをチャラつかせた男がこちらにやってきた。
「ガキ、その手を離せ」
言われた通り、手を離した。
「おっさんはさっさと帰れ」
「は、はい…」
…取り残された。
「何時だと思ってんだ」
「え?時間?」
あいにく時計がない。
「お前、どこに住んでる?」
「…今は、住むところ探しているだけです。気にしないで下さい」
「てめぇ、さっき殴ってたよな?まだあいつ起きねぇぞ」
「その人が…さっきの人に悪さしようと…」
「それで?なんでお前は、逃したおっさんまで殴ろうとしてたんだ?」
「…わかりません」
俺は、殴ろうとしていたのか…
最初のコメントを投稿しよう!