幸せの青い鳥

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「あははは、このまま記憶が戻らなければいいのに」  美希は、シャワーを念入りに浴びながら、邪悪なことを口にした。そして、完璧に清楚なお嬢様に化けてから、自信満々で真也に電話した。 「真也さん、お友達との予定がなくなったの」 「えっ、じゃすぐ会えますか」 「はい」 「車で迎えに行きます。30分後ぐらいで」 「慌てないでくださいね」 「今、すぐ会いたいです」  会いたいですだって。綺麗な私を見せなきゃ。  浮かれている美希は、遥香の事は忘れていた。
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