恋の勝負ケーキ

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 翌日は、お鍋も残っていたし、お互い残り物を起きてきて食べると自室に戻ってすごした。私は自室の荷物をまとめ始めた。  翌週、月曜日。  課長の様子が変だとみんなが噂している。とにかく、元気がない。  携帯をじっと見ていたりして、これはまずいと皆が心配しだした。  急に昼休み課長からメールが来た。今日は帰りが遅くなるかもしれないから、先に寝ていろと書かれていた。食事はいらないと書いてある。 「沢島課長どうしたんですかね?疲れてるのかしら?」  伏見さんが課長をじっと見ながら桜井さんと話してる。 「珍しいですよね。最近は田崎さんをからかっていじめて笑ってたのに。今日は全然からかわれてないでしょ、田崎さん」 「はあ、そうですね」 「ねえ。何かあったの?課長と喧嘩でもした?課長、田崎さんをいじれないんでいじけてるんじゃないの」 「……なんですか、それ。そんなわけないですよ。私とは一切関係ありません」  伏見さんが私を見て言った。 「またまた……二人の仲がいいのはみんな知ってるよ。隠さなくてもいいじゃない」 「違いますよ。ただ、いじめられているだけなのに……」
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