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「……何それ……馬鹿みたい……」
「なんか、勘違いしたのか?悪かったな……全然そういうんじゃないんだよ。あいつとは元々悪友なんだ。会社で色々あって慰めているうち……実はそういうことになったが、少し違うんだ」
「課長の馬鹿!その割にはカード見てから様子変だったじゃないですか」
「それはそうだろ。俺をおきざりにして辞めて、散々無視されて、連絡が来たら結婚するっていうんだぞ、俺だって多少はショックだった。でも俺には今はもう……すみれがいる」
そう言って、ベッドへ入るとまた私をいじりだした。
「ちょ、ちょっと、課長、これから会社行くんでしょ?」
「ああ、午後からだ。まだ時間はたっぷりあるぞ。そうだ、課長はやめろ」
「え?」
「俺だってすみれって呼んでるだろ。俺の名前知ってるんだろ?」
「……誠司さん」
「そうそれ。いいな。これからはそうやって呼んでくれ。それから、引越はなし。あっちも解約するぞ。きちんとここへ越してこい」
「……そんな。親にも一応連絡しないといけないし、同棲だときっと怒られます」
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