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「花嫁修業のために料理を教えている。しかも、部屋も別に一応ある。いや、待てよ……」
課長はベッドに身体を起こして座った。
私も起き上がってシーツで身体を覆った。
「どうしたんですか?」
「お前、例の縁談はどうなった?」
「どうもなってません。行く度に念を押されるのでまだ有効なんだと思います」
「……ふーん。じゃあ、俺の出番だな」
課長の出番?それって、まさか……。
「住所を変更するんだったら挨拶が必要かもな。別に上司としてシェアハウスしながら料理を教えていると言ってもいいが、どうせ信じてはもらえないだろう。事実を話すか」
「でも、結婚とかちらつかされるかもしれないから、まだ無理でしょ?恋人ならいいけど、私と結婚なんて……何もできないし」
課長は私を抱きしめると、急にキスをした。
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