兄の襲撃

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「ちょ、ちょっと、あん……」 「さあ、しっかり勉強したことを実践復習しよう。新しいことを今日は教えようか?」  そう言うと、私の身体をひっくり返した。新しいこと……本当にそうなった。声が止められない。まくらにしがみついて顔を付けていたら、引っ張られてキスされた。おかしくなる。  翌日。  社食で珍しく同期の清水さんを見かけた。役員と一緒に食事している。その役員がいなくなったら、立ち上がったので、声をかけた。 「久しぶりだね、清水さん。今の人、役員?担当なの?」  相変わらず美人だ。つやつやの肌、長い黒髪。日本美人。 「田崎さん?わあ、久しぶり。あ、そうだ田崎さんって人事なんだよね?」 「うん、そうだよ」 「午前中、沢島課長がうちの役員のところに来てたんだよ。それでね、内緒だけど……課長のお母さんも来てたの」  私の耳元で、小さな声で話す。 「ええ!?」 「課長のお母さんって洋菓子メーカーのお嬢さんなんだよね。うちと取引あるらしい。それでね、課長のお母さんがすごい綺麗なの。沢島課長もイケメンだけどさ、お母さんに似たんだね。若く見えるし、びっくりした」
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