兄の襲撃

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「はい、大丈夫です。用事が出来たんですか?」 「ああ。母の実家の店へ行ってくる。ちょっと呼ばれたんだ」 「あ、そう言えば今日清水さんから聞きましたよ。今日会社にお母様いらしてたそうですね」 「清水さん?どうして知ってるんだ」 「だから、専務の秘書ですよ。私同期で、お友達なんです。美人の清水さん」 「ああ、そういうことか。専務秘書はお前の同期だったんだな」 「そうなんです。彼女が言ってましたよ、お母さんすごい美人だそうですね。誠司さんもイケメンだから遺伝したんですかね。うらやましい」 「何言ってんだ、お前。まあ、母さんはそうだな、美人というのは息子が言うのも照れくさいが事実だな。実家周辺では若い頃から有名で、母さんを見るために男どもがスイーツを買いに来ていたらしい」 「本当ですか、それ?すごい、相当の美人ですね。写真あります?見せて下さいよ」 「あるか、そんなもの。気持ち悪い。まあ、お前もいつか会えるだろう」 「いいですよ。きっとがっかりされるから会いたくありません。あ、部下っていうことで紹介して下さるならいいですけどね。お店へお母様見に行こうかしら?」
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