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「今まで首元は休み前しか付けなかったんだけど、そうだな、管理人の婆さんには気づかれないだろうと思っていいかなと……」
「……もう、馬鹿!これからはやめてください」
「ああ、だから気をつけてたんだって。人の話を聞けよ。で?どうなったんだ」
「引っ越す気があるなら、一度会わせろって言うの。でも、いやでしょ?」
「別に、いいけど……どっちにしても同棲させるんだったらそっちへ挨拶行かないとまずいと思ってたし」
「……え?」
「お前は会ってほしくないということか?」
「だ、だって、そんな何も約束してないのに、誠司さんに悪いから……」
ああ、そういうこと?というか、すみれはその気がなかったということか?
「約束をしたらいいのか?俺は問題ないけど、お前はまだ決心つかないんだろ?」
びっくりした顔をしている。図星だな。
なんで何も言わないんだ?まさか、結婚考えていないとか?俺とは嫌だとか?
そうだ、思い出した。鎌を掛けるか。
「もしかして、地元の例の相手と見合いするつもりで俺のことはただのセフレ?」
「そんなわけないじゃない!ひどい!そんな、私、うう……」
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