突然の縁談~沢島side3

13/14
前へ
/236ページ
次へ
「お見合いの件ですけど、あ、私のほうです……」 「うん」 「お兄ちゃんが言うには、もしかすると何か条件があって、お父さんとそのホテルで話をしているかもしれないというので、一応先に私が父へ聞いてみるつもりです」 「うん、それはいいけど、無理なら俺も同席するよ。どんな条件だろうと悪いがお前を渡す気はないんでね。よし。お前の兄さんの持ってきたのを作ろうかな」 「ほんとですか?わーい!」 「何喜んでる?お前、手伝うんだぞ。というか、教えてやるから出来るようになれ。それで実家で手伝って見せてやれ。驚かれるぞ」 「……そんなすぐに出来るはずないし、厨房におそらく入れてもらえません。すごく厳しいんです、父は」 「まあ、そうかもしれないが、家で作って見せたら驚かれるだろ?何しろひどかったもんな、お前」  
/236ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1323人が本棚に入れています
本棚に追加