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そう言えばそうかな?いや、だいぶ口が悪くなっていたの間違い?私が目を白黒して考えているのを誠司さんはおかしそうに見てる。
「それで?説明してもお前を諦めないということは、高校時代からお前が好きだったんだな。告白されたのか?当時はつきあっていなかったのか?」
「そんな感じではまーったくありませんでした。だっておどおどしたところのある人だったんです。男女交際なんて興味なさそうでしたよ」
「男子高校生なんだから、それなりに興味はあるんだよ。ただ、言えなかっただけなんだろう。お前に直接言えないから、考えて持ちかけた見合い話だったんだろうな。今までキチンと断らないからこういうことになる」
じろりと睨まれた。
「……全くおっしゃるとおりでございます」
「女性相手に前へ出られない性格で、ようやく罠に追い込んだ獲物を追い詰めたところで振り向いて引っかかれたから、頭にきて少しかみついたんだろ?」
「……なるほど。そういうことですか」
「なるほどじゃない!お前、なんて言ったんだ?」
「え?だから、結婚前提でお付き合いしている人と一緒に住んでいてお断りしますって言いましたよ」
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