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「ええ、大丈夫です。こういう仕事はバイトで慣れてます。引越のバイトだったんで、重たいものを運ぶのは日常茶飯事でした」
ガッツポーズをすると筋肉こぶが浮かんでいる。すごいな、さすが元ラグビー部。
「そうか。須田は相当助かるだろう。喜んでいただろ?」
見ると須田はデスクで電話している。のんきなもんだ。
「ええ。ちょっと色々教えて頂いたのはいいんですが、僕すぐ疲れちゃったんでだめですね。明日からまた頑張ります」
「ああ、頑張ってくれ」
そう言って肩を叩いた。
さてと、面白娘はどうしたかな?人事の川のほうへ向かう。すると、パソコンの前ですごい顔をしている彼女を見つけた。その顔がおかしくてまた吹いてしまった。
「だから、田崎さん。さっきも言ったでしょ?カーソルは縦の時はここに入れてね。そうしたら全部縦がコピーされるから。ああ、そこいれちゃだめだよ。そこは横軸だよ」
「あー、ずれちゃった。桜井さんすみません。また間違えました」
「はあ。まあ、しょうがないね。今日は初日だし、少しずつやっていけばそのうち慣れるよ」
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