縁談騒動

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「……俺のことは?」 「会わせろとか、騙されてるとか言われて頭来ちゃって、捨て台詞言って帰ってきました」 「はー。で、条件はなんだ?」 「条件じゃなくて、ホテルのレストランの中に二号店として出店させてもらうとかいう話らしいです。おそらく、お父さんは断ったんだと思いますけど、聞いてもらえなかったのかもしれません」 「……そんな簡単な話じゃないかもな。向こうの親にも話がいっていて、当たり前だがホテルを経営しているのは親の方だろ?」 「そうですね」 「お父さんから連絡ないのか?」 「はい」 「お父さんは出店に乗り気だったのか?もしかしてホテル側の利点がお父さんの店の出店だとすると、面倒なことになるかもしれないな」 「……そんなことあるんでしょうか?ああ、でも経営のことは私も知らなかったのでもしかすると大変だったのかもしれません」 「ふーん。お父さんも隠さずに何でも相談してくれると助かるんだけれど、な」 「……確かにそうですね」
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