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「やあ、久しぶり。あれから僕が行く時間に君がシフトに入っていないから会ってなかったけど、僕が助けたことをこんな風に今でもよく覚えてくれて接客に活かしてくれていると聞いたら名乗らずにはいられなかったよ」
「……え?ま、まさか、あのときの……?」
そこには、見たことのある微笑みを浮かべた男性がいた。Tシャツではなく、Yシャツになっていた。そして、メガネも……あの時はしていなかった。
「そう。あのとき君に助け船を出したカボチャプリンの人とは僕だよ」
嘘でしょ!?恥ずかしい……さっき、カボチャプリンの人って説明したんだった。はー。周りの他の面接官がそうだったのか、すごい偶然ですねえと笑い合っている。彼は私に向き合って言った。
「じゃあ、田崎すみれさん。最後の質問だ。君はこの会社に入って何をしたい?」
「私は……新しい商品を栄養学的に考えたりして作ることは出来ないかもしれませんが、消費者代表として働いていたコンビニスイーツと味を比べることができると思います。味見担当として新しい商品の開発に参加できたら嬉しいです。そして大好きなこの会社の商品をみんなに売りまくります」
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