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ええ?二人ってそういう関係だったの?ちろりとふたりを見た。
「おい、気持ち悪いこと言うな!田崎もそんな目で見るな、勘違いはよせ!」
課長は立ち上がって叫んだ。
私はふたりの掛け合いを聞いていたらおかしくなって、吹き出してしまった。
「課長、昨日作ったチキンのステーキと付け合わせ、春日課長の分くらい残ってます。差し上げたらいかがですか?」
「いや、市場で買い出ししたから簡単に鍋にでもするか。春日少し待ってろ」
「ありがとう」
「田崎、お前も一緒にケーキでお茶してろ。朝飯食ってないんだろ?」
「あ、はい」
「春日、あんまりこいつを問い詰めるな。聞きたいことは俺に聞け」
「……はい、はい。じゃあ、シェフお待ちしてますからよろしく」
「……ったく」
沢島課長は立ち上がるといつものエプロンを巻いてキッチンへ消えた。
私はどうしたらいいかわからず、とりあえずケーキを食べながら黙っていた。
「田崎さん」
「あ、はい」
「この間、聞かれたこと。今、話すよ」
「……はい」
実は、この間コンビニでいっしょになって、沢島課長が開発課長と喧嘩していたことを話した。
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