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「ふざけんな!あいつは俺のもんだ!」
まずい、言わされたと気がついたときには遅かった。少しアルコールも入って朝から歩いて疲れていたせいもある、気が緩んだ。
「ハイハイ、わかってる。良かったよ、本当に。お前が自分から好きになれる子が身近にいてさ。大切にしてやれよ。ただし、順番を間違えるなよ?結構ウブだろ、あの子」
「お前、どうしてそんなにあいつのこと知ってるんだ?」
つい、威嚇するような低い声が出た。春日は面白そうに俺を見た。
「メアドはすでに交換済みだったし、そのくらいの仲良しだってことぐらい?お前のことで心配なことがあると、お前に直接聞かず、俺に聞いてくるくらい。そのくらいは親しいって感じかな」
「……春日、てめえ!」
「何怒ってんだよ。とにかくさ、同棲させるんなら、きちんと口説いてそういう関係になったほうがいいぞ。彼女、全然わかってないからな。逃げられる前にキチンとお前印でも付けておけよ」
確かにそれは言える。そろそろ印でも付けるか。
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