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家族写真
「またね、皆。お母さん、お兄ちゃん。」
また誰もいない事を確認して木陰から家のお風呂場へと魔法で移動する。
インベントリからナイフを取り出し、数回自殺を繰り返す。自分に刻む。あの悲劇は自分がいた事で起きた事だと忘れないために。
それが終わるとキッチンに向かい、コーヒーを入れる為のお湯をコーヒーポットで沸かす。
スーパーで買った事前に挽いてあるコーヒー豆が入った容器を冷蔵庫から取り出す。
隣の食器棚からコーヒーサーバーとドリッパーを用意してフィルターをドリッパーに付けて、よく使うコップの多めの量のコーヒー豆を入れる。
容器は冷蔵庫にしまう。
お湯が沸いた。
お湯を注ぐとコーヒーのいい香りが部屋中を漂う。落ち着く香り。
「いい匂い」
何回かに分けてお湯を注いだら食器棚から今度はよく使うお気に入りのコップと家族にあげるコップを取り出す。
完全に落ち切ったら、家族にあげるコップにコーヒーを入れ、バルコニーに近い方のテーブルに行き、インベントリから出した写真の前に置く。
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