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エピローグ
ポルシェはひっそりとレッカー車で店に運んだ。車の鍵は翌日の朝に新聞と一緒にポストの中から出てきた。律儀な性格なのか、気が利いているのか?
数日後、ポルシェは妻が言うように高額で販売した。さらにその資金を元手に事業を拡大することができた。
昼食時、田貫は信楽焼のタヌキが置かれている老舗そば屋『江風里州庵』に通うことが日課となっていた。この日もいつものように少し遅めの時間にやって来た。タヌキの頭を左手で軽く撫でて言った。
「さて、今日はカレー南蛮そばにするかな」
田貫は店の中に吸い込まれて行った。
すると、タヌキの2つの目はキラリ〜ンと光った。そば屋は『他を抜く(た抜き)』ほどに商売繁盛していた。不思議なタヌキ効果は確かに実在するようだ。
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