忘れもしない

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忘れもしない

 孫娘にそして忘れっぽくなったアタシにあの人は冷たい態度をとった。近所の目もあるから、それらしいことは言えなかった。 「磯山美瑠さん、もう一度話してくれるかな?」 「おかあさんがね、キラキラしたのがみたいっていったの」 「キラキラしたのって?」 「平屋に住んでいたから、下から見る夜景に夢中になっていたんですよ」  女性警察官が、アタシと美瑠に話を聞いている。美瑠がうっかりベランダの鍵を閉めて、華さんは中に入られなくなった。  不幸中の事件  そう終わればいい。  
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