走れメロンちゃん

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「貴方のお祖母さんはね、アイヌの血をひいていて古い地元の伝承とかに詳しいの。だから貴方はクオーターね。良い例えがないからハーフとかクオーターとかここでは使うけど、この言い方は嫌い。ハーフは半分でしょ。それぞれのいい血をひいてるのならダブルが正しいと思うわ。貴方はその不思議な女の子が見える話をお兄さんや大人にするんだけど誰も信じてはくれないの。でもね。お祖母さんは貴方の話を信じてくれるの。そして亡くなるちょっと前にこう言うの」  お祖母さん 『その子のことはお前だけの秘密にしなさい。そしてその子に名前を付けてあげなさい。その子が見えるってことはね、お前は人を幸せに出来る人間になるよ。いいかい。この世の姿はすべて仮の姿。すべて美しいものに目をむけなさい。お前の上に幸あらんことを』 「へぇー、俺にはアイヌの血が流れているんだ。そして俺には二つの秘密があるんだね。幼馴染みの義理の姉が好きだけど、どうすることも出来ずこの町を出ていく。自分にしか見えない人でない何か、女の子の形をしている正体不明の何かが見えるんだ」
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