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「鎌倉? いけない。元々は雪の思い出から何かを想像する話だったんだわ。そう、雪のエピソードに戻りましょう。鎌倉で雪と言えば、まあ首都圏も含めてだけど記憶に残る雪の日があったわね。えっーと、平成25年(2013年)1月14日、この日は成人式の日だったけどかなり降ったと思うわ」
「成人式で? 人力車? 絵になる気持ちは分かるけど、雪なら無理じゃない? そもそも営業できないでしょ」
「だからぁ。そういうのは貴方の悪いクセよ。ネガティブに考えないこと。そして最初にも言ったけど想像力の翼を広げること。雪でも人力車を走らせるストーリーを作ればいいのよ」
「じゃあ、どうする? お客さんこないでしょ」
「こんな風な物語はどう。貴方は雪が降ってきたのであきらめて今日の仕事をたたもうとするの。その時、今日成人式を迎えた風な晴れ着姿のお姉さんに声をかけられる」
(お客の)お姉さん 『お願いします。人力車だしてもらえないでしょうか?』
あなた 『お客さん。正気ですか? もう店じまいするところなんです。なんたってまたこんな雪の日に』
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