第4話 ライン

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第4話 ライン

ピコン 家に帰ったら、スマホが鳴った。 鞄を部屋に置いて、ベッドに転がる。 「そういえば、ライン教えたんだっけ」 私はスマホの画面を見た。 『お疲れ様』と可愛い猫のスタンプが表示されている。 「これ、有料のやつなのでは・・」 お金払ってスタンプ追加するのもな~。 お金を出すのは親なんだけども。 「無料ので良いか」 私は『お疲れ様』と可愛くない無料のスタンプを返した。 **** 「「おお、返ってきた!」」 僕は一喜一憂していた。 まだ、友達だけどライン交換出来たんだ。 嬉しくないはずがない。 「お兄ちゃんうるさい。どうしたの」 妹の早紀が聞いてくる。 「ライン交換して返事が来たんだ」 「ええ?それだけで?しかも可愛くない絵柄じゃん。相手は女子?ついに彼女が??」 「まだ、違うし・・」 「なあんだ。驚かせないでよね。大げさなんだから」 **** ピコン 「今何してますか?」 えー何だこれ。 何て返せばいいんだこれ。 私が悩んでいると、みいちゃんがスマホに近づいた。 あ、そっか。 写真送ってしまおう。 カシャ 私はみいちゃんを撮影した。 「可愛い猫ちゃんですね。名前は何ですか?」 えっと。 「みいちゃんです」 ピコン 「・・・・」 「うわあぁ・・いつまで続くのこれ・・」 「どうしたん?何騒いでるの・・」 私が騒いでいたので、由梨が部屋に来た。 「へええ~凄いじゃん!ライン交換したんだ。友達じゃなくて彼氏?」 「いや、友達だけど・・なんでこんなに文字続くの・・」 「あ~そっか。ちょっといい?スマホ借りても・・」 「え?あ、うん」 「ああ、もしもし・・え~とあたし妹の由梨です。実は・・」 由梨はドアを閉めて、自分の部屋に行ってしまったようだ。 しばらくしたら部屋に戻ってきた。 「ほら、スマホ返すよ。これで大丈夫だと思うから・・」 由梨いったい何をしたんだろう? **** え?で、電話? ラインの電話が来た。 ドキドキして僕は慌てて出る。 「・・え、妹さん?はぁどうも・・それで・・」 由美さんが電話をかけてきたと思っていたら、妹の由梨さんだった。 由梨さんによると、由美さんはこういうのに全く慣れていないからのんびりやって欲しいと言われた。 スマホの扱いに慣れてないのかな? だったら僕が教えてあげればいいか。 ** 「だから~もっと可愛いので送らないとダメだって」 「お金もったいないよ」 「可愛いの貰った方が、嬉しいにきまってるじゃん」 まあ確かにそれは一理あるな。 仕方ないそれっぽいのを探すとするか・・。 結局、由梨に良いのを探してもらった。 「何か恋人に送る用の、ハートが多い気がするんだけど・・」 「友達相手なら大丈夫だよ?」 あ、あれ相手男子だっけ。 大丈夫かな? 多分、男子姉ちゃん好きなんだろうし。 ま、いっか。
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