雪の降る日にいつも君は

3/6
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
 そんな僕らの関係を変える出来事は、残念ながらこの一年間起きなかった。  一年間といったって、雪の降る日にしか君を見かけることはない。だから実際には冬の間のほんのわずかな期間にしかすぎなかった。  それでも僕は、君を見かけるたびに、君と話しかけたい衝動に駆られていた。その度に胸の辺りを自分の手でぎゅっとつねるようにしていた。  僕はいつの間にか雪の降る日の君の横顔に恋をしていた。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!