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「晴人くん、」
目の前には今までで一番不機嫌なオーラを纏った晴人くんの姿。
「誰。」
鋭い視線、低い声。
「え?」
「こいつ。」
顎で颯のほうを指した。
「あ、颯のこと?!この人は…」
そうだよ。男の子と二人でいるなんて、普通勘違いするよね!すぐに誤解は解かないと!
てかどうして晴人くんがそんなこと気にするんだろう。
「お前こそ誰だよ。」
強く睨み続ける晴人くんに負けじと颯も睨み返す。
「え?…颯?」
ちょっと待って、なんで挑発してるの。
「芽衣がお前のことしか好きになんねぇと思ってるかもしれねぇけど。実際のところそんなことわかんねぇよ。」
「…は?」
「余裕ぶっこいてたら、まじで誰かに取られるぞ。」
いつになく真剣な颯に、私は言葉を失う。
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