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「で?さくらの気持ちは?」 そう言って距離を詰めてくる黒瀬。 いきなり『さくら』呼びなんてずるいよ。 「…わ、私も黒瀬が、好きっ」 その言葉を発した瞬間、心がふわっと軽くなったのを感じた。 やっと素直に言えたこの気持ち。黒瀬は受け止めてくれるだろうかと不安になり、見上げる。 こんなに優しくて、嬉しそうな黒瀬の顔は初めてみた。 「っ、たまんねぇわ。」 そう言って私を抱きしめる黒瀬。 「…く、黒瀬っ、苦しっ」 そういう抱きしめる腕は少し緩くなったが、なお抱きしめられたまま。 名前で呼ばれたり、キスされたり、経験したことのないことだらけで、心臓が壊れちゃうよ!
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