ごんがらがって嫌になる

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いろんな表情を見てきた中で、1番悲しそうな表情。 「あ、ごめん。…えっと、」 謝ることしかできなくて、どうやってこの状況から抜け出せばいいかわからない。 …私も好きってどうして言えないんだろう。 不意打ちの告白に頭が混乱し過ぎて、考えていることを言語化することができない。 「…もういいよ。」 どこか怒りを含んでいる目をした彼が、教室から出て廊下を早足に歩いていく。 「朝丘…違う、違うのっ。」 そう、やっと声が出た頃には、彼の背中はすごく遠くなっていて、私の声なんて届かない距離だった。 無意識に頬を伝う涙。 全部自分のせいだって分かってる。 私、夕日香澄(ゆうひかすみ)は平凡な高校2年生。 2年生の最初、隣の席になったのが朝丘霧矢(あさおかきりや)だった。朝丘は学校にファンクラブができるほどのイケメンで有名だから一年生の頃から知ってた。
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