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懸念
2024年2月24日、札香県御半田市の山中にてツキノワグマ、識別名称「イペ」が捕殺された。体高160cm、体重192kg 。ツキノワグマとしては規格外の体躯をしており、その死骸を間近で見た猟友会の役員は驚き、あるいは今後このサイズのツキノワグマにも頻繁に出くわすことになるのかもしれない、との懸念をあらわとした。
牙の形状より、イペはおよそ4〜6歳ほど、と推定された。昨秋に奈浪県各世務市の主婦、日比野星海を、そしてこの1月には御半田体育大学の空手部特待生ボリス・アルフをそれぞれ喰殺。最優先での討伐計画が組まれ、本日、ようやく成果が挙げられたわけである。
先述の猟友会役員は、関係筋にこのように語っている。
「被害に遭われたお二方のことを思えば、この表現が不適切である、どころか、世間からの批判を大いに頂戴しても仕方がない、と理解しております。その上で、あえてこう申し上げざるを得ません。二人で済んで良かった、と。熊は歳を経るごとにより狡猾になり、より脅威度を高めます。このタイミングで狩猟できなかったならば、今後イペは我々の動きを学び、狩猟者からは身を隠し、次なる犠牲者のもとに、より巧みに忍び寄る手立てを習得したことでしょう。とは言え熊たちは、どのような経路かは不明ですが、ひとつの個体の失態を別の個体が学習しているようにも思えてなりません。ならばこの山の熊たちも、この先我々をどう欺くか、について、より長けていくのではないでしょうか。熊害対策を編むにあたり、暗澹たる思いを抱かずにおれません」
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