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「疲れねぇか?」 何処かに行ってた烏に聞かれ『大丈夫』と答えた。 「分かってんだ。1人1人学校に入学する度に、玲が淋しく感じているのは」 何も話してないのに、言ってくれた言葉が嬉しかった。 「でもな、留守にするだけで帰って来るだろうが」 「確かにそうだね」 「それに杏珠が入学すると、2人の時間が増えると思えば良いだろう。玲と俺とのな」 そんなやり取りをした後、杏珠を抱き上げ、エレベーターの方へと歩いて行く。 その後ろからついて行きながら思う。 私の気持ちは常に烏の中にあると。 子供達が産まれ、そして増えた事で、2人の時間が少なくなったのは、確か。 だからと言って子供達の存在が邪魔だと思った事はない。 それを分かってくれている烏は唯一無二の存在なのだと、改めて思えた。
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