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「拓海、インカムある?」 そう問いかけると空いてるインカムを渡してくれたから『地下2階』とだけ告げ、羽生と一緒にリビングを出て、エレベーターに乗り込む。 「よく見つけられたね」 「あんちゃんは小さなお家が好きだから」 「ねぇ、もしかして羽生も針金を使い鍵を解除出来るの?」 「うん」 そんなやり取りをしているうちに地下2階に到着したエレベーター。 羽生と一緒に小さな家がある場所まで行き、中を覗き込むと丸まって眠っている杏珠が居た。 手には狼が出てくる絵本を持っている。 数分後、烏が忍星と煌希と大牙を連れて、地下2階に下りてきた。 『あんちゃん』と言ったのは、忍星。 目を覚まさない杏珠だけど笑ったのが分かった。
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