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夕飯の下ごしらえが出来たから、ダイニングキッチンから出て、5階にある空き部屋に向かう。 子供達が居ない空間が凄く不思議に感じて来た。 「こうや」 「あ''?」 「こうやくん」 「てめぇ」 「やんのか?」 「作らねぇぞ」 「めんね」 杏珠と烏のやり取りが聞こえ、空き部屋を覗く。 地下2階にある小さな家と違い、色んな場所に観音開きの戸がついてある。 「あっ、れいちゃん」 「えっ?」 「てめぇの事だろうが」 手を動かしながら、此方を向いた烏。 まさか杏珠から名前で呼ばれるとは思ってなかった。 「学校に行く練習らしいぞ」 烏に言われ首を傾げる私。
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