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『あんたが理解できなくても、今は必要な年齢なのよ。それに杏珠は誰よりも淋しがり屋さん。だから5階から脱走するのよ』
「えっ?」
『煌牙が教えてくれたのよ。1人1人と学校に行きだしたでしょ。1人残った杏珠は淋しいのよ』
「淋しいって?」
『心細く感じる事。煌牙、忍星、煌希、大牙、羽生が居ない事に、杏珠の心が満たされず物悲しいって言う気持ちなの。あんたにはまだ欠けている気持ちかもね』
「私と烏が居るのに?」
『あんたと貴島煌弥は親。杏珠からしたら、居て当たり前の存在なの。でも年が近い忍星、煌希、大牙、羽生が居ない事に淋しく感じるのは成長の現れなのよ』
そんなものなのかな?と思った。
でも考えてみたら杏珠から『あそぼ』と言われても、どうしたら良いのか分からないから、傍に居るだけの私。
だけど羽生は、きちんと杏珠の相手をしていた。
忍星もそうだった。
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