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「あんちゃんはこうやくんがすき」
好きと言う言葉は食べ物の好き嫌いの事だと思っていた。
「あんちゃんは、おおきいにぃにぃもすき」
漸く意味が分かり私は杏珠に言う。
「私は烏を愛しているの」
好きと言う言葉じゃなく愛しているから、素直に言っただけ。
「こうやくん、うれしい?」
杏珠が言葉の意味を理解しているかは分からない。
それでも『あぁ』と答えた烏は立ち上がり、空き部屋から出て行った。
烏に続いて『たまごまき』と言った杏珠も空き部屋から出て行く。
私も立ち上がり、空き部屋を出て、ダイニングキッチンへと向かう。
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