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杏珠の脱走劇は、小学1年になるまで3日1度、行われた。
『多分淋しかったのだろう』と教えてくれたのは、煌牙だった。
そんな杏珠も小学1年生になり、烏と2人きりで過ごす時間も増えた。
その日も、お互いを求め合い、1つになれた事に喜びを感じていた私。
行為の後、烏の腕の中でウトウトとなりかけた時に、キングサイズのベッドの端に置いてある烏のスマホが鳴った。
スマホを手にして、耳に当てた烏は、かけてきた相手の話しを聞いている。
私には関係ないと思い、瞼を閉じようとした時『あ"?』と烏が言った事で、烏を見ると眉間にシワを寄せている。
「いや、こっちで探す」
そう言った烏は、スマホを触ると、再度耳に当ててから言った。
「三匹の龍が消えた。煌蓮を動かす。配下の奴等にも連絡しろ。5分後だ」
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