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烏の言葉を聞いた私は、身体を起こす。
「てめぇは、此処に居ろ」
私の耳元でそう囁いた後、ベッドから出ると、クロゼットの扉を開け衣類を取り出し、それを着た烏。
「絶対に此処から出るな」
ブランドの上下のジャージではなく、黒ワイシャツに、黒のスーツを着た烏が、私を見据えて言った言葉。
こんな時は、烏に何を言っても駄目な事は、私が1番よく分かっている。
だけど、私は返事をせずに、烏を見据えた。
烏は、それ以上は何も言わずプライベートルームから出て行き、ドアが閉まると同時にガチャリ!と言う音が聞こえた。
しまった。と思うけど、すぐにベッドからは出ない。
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