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ロープの端を、ベランダにある手すりに、きつく括りつける。
それが終わると、中に入り、靴下を3足重ねて履いた。
準備は整った。
クロゼットの扉を閉めて、ベランダに移動してサッシを閉める。
烏は『煌蓮を動かす』と言った。
だから、メンツ達が居ない事は分かる。
シーツで作ったロープをベランダから放り投げた。
ベランダの手すりに登ると、ロープを使って、下へ下へと下りて行く。
ロッククライミングやボルダリングを、子供達と一緒にしている私は、昔の勘を取り戻している。
地上まで、2メートルの高さになった時、そのまま飛び降りた。
私の身体は、地面に倒れる事なく、上手く着地する。
それに、上手く芝生の上に下りれた。
辺りを見渡して、塀に向かって駆け出す。
杏珠が小学校に通う様になってから、子供達を見送った後に、敷地内をランニングしている。
だから、体力は、それなりについている。
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