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声が聞こえた方に視線を向けると、煌牙の姿があった。 「見つかったのか?」 拓海の問い掛けに『あぁ』と答えた煌牙は、涼がいつも座る場所に座り、パソコンの操作を始めた。 『何か調べてるのか?』と聞くと『烏』と答えた煌牙。 煌牙も煌弥に似て、口数が少ない。 だから、煌牙が操作しているパソコンを覗いた俺。 『これは、玲ちゃんだろ?』と言った俺に『あぁ』と答えた煌牙が見ているのは、この街で1番大きな駅のロータリーを映す防犯カメラの映像。 暫くして口角を上げた煌牙は、椅子から立ち上がるとリビングを出て行った。
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