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「あんた、まさかの家出じゃないわよね?」 その言葉に『違う』と答え、理由を話す。 「三匹の龍が小学校から消えた。 だから探しに来たの。 でも、目印にしていた建物もないし、看板もない事に気づいた」 私の言葉を聞いた美里は『はぁー』と大きく溜息をついた後に言った。 「あんた、馬鹿?街は変わるのよ。 それにあんたは方向音痴。 分かる?方向音痴なの。 それが分かったのは、アメリカに居た時だったじゃないの」 美里の言葉を聞いて『方向音痴って何?』と問いかけた私。
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