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「降りたら動かない事。分かった?」 美里に、そう言われた場所は、駅のロータリー。 『分かった』と答えた私が、セルシオから降りると、美里はクラクションを1回鳴らすと去って行った。 そう言えば、アヤナミの人間達に解放され、烏に誘導された私が来た場所が、今居る駅のロータリーだった。 あの日、私は此処で爆竹の音を初めて聞いた。 つい最近の事の様に思うけど、あれから随分と時が流れている。 煌蓮総本部の敷地内が広くなり、色んな物が出来て変わった様に、街も変わっている事も分かった。 それと同時に、まるで過去から未来にタイムスリップした感覚になる。
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