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15分で着いた貴島組の組事務所。
愛車を停めてから武に連絡すると2コールで出た武が『中央にある本屋』と言ったから、歩いて本屋に向かう。
本屋の前で立っているのは、武と三匹の龍。
早い話しが三匹の龍とは、忍星と煌希と大牙の事だ。
「ジュース飲むか?」
怒るより、何故学校を抜け出したのかが気になった。
近くにあるコーヒーショップに入り、3人の好きなバナナジュースと俺と武のコーヒーを頼んで席に着く。
「んで?」
「誕生日にプレゼントがしたかったんだ」
俺の問いかけに答えたのは、忍星。
「豹は俺達の誕生日にプレゼントをくれるけど、俺達は豹にプレゼントをしてなかったから……」
武が持って来てくれたバナナジュースを飲まずに俯いている3人。
「これを豹にプレゼントしたかったらしいぞ。
金は俺が払ったからな」
武が見せてくれたのは、宮沢賢治の銀河鉄道の夜だった。
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