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地下2階に居る時、杏珠は小さな家の中で遊ぶが、羽生は常に何かに挑戦している。 側転、バク転も出来るし、ボルダリングをしている時も、高い位置から飛び降りる事も出来る。 子供は柔軟性があると言うが、それでも不思議に思う。 「玲ちゃん、何を教えていたの?」 俺がそう問い掛けると『秘密』と言う玲ちゃん。 『玲』と煌弥に呼ばれ、俺達の前から去って行った。 「秘密と言われたら気になる」 涼の言葉に頷く俺。 羽生は、自分から俺達に話しかけて来ない。 俺達から話しかけても、『何?』『そう』と言うだけで、ベラベラと話さない。 まさに、昔の玲ちゃんだと思う時も多々ある。
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