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烏はプールに入ると、杏珠の傍に行き、抱き上げてから、浮き輪を外した。 「こわいとおもう」 「あ''?」 「やんのか?」 「教えねぇぞ」 「こうやくん、だいすき」 そんなやり取りをした後、泳ぎ方を教える烏。 一生懸命、練習をする杏珠。 末っ子だから甘え上手だと煌牙が言っていた事を思い出しながら、私は羽生を見る。 誰よりも柔軟性があり、なんでもすぐに覚えるけど、言葉数が少ない羽生。 だから、自分が思っている事を口にしない。 それでも、羽生の気持ちを1番理解しているのは、私ではなく煌牙の方だと思う。
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