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「ひょうにぃにぃ、あんちゃんは、とっころもしがくいてぇんだ」 「あ"?」 「たべたいとおもうよ」 「待ってろ」 「はい」 どうやら杏珠は煌牙には勝てないみたい。 烏は杏珠に甘いけど、煌牙は甘くないのは、煌牙なりの躾みたいだと思う。 「にぃにぃはとっころもしすき?」 隣に座った忍星に聞いた杏珠。 「あぁ」 「ぷっちは?」 「なんだそれ?」 「やれやれだね」 そんな会話に入ってきたのは、煌希。 「プチトマトの事だ」 「こうくん、だいすき」 「俺は?」 「だいくんもだいすき」 杏珠の周りで笑いが起こる。 羽生は僅かに口元を緩めただけ。 でも分かる。 楽しいと思っていると。
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