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地下2階にある烏が作った図書室。 そこの机の上に置いてあるノートパソコンの電源を入れる。 羽生と杏珠は相変わらず、小さな家の中で遊んでいるのが見えるのは、図書室のドアを開けたままにしてあるから。 電源が入った事が分かり、リモートする為に操作すると、画面に現れたのは、相変わらず綺麗な美里。 『あんたは薄情だわ』 「意味が分からない」 『あんたに言った私が馬鹿だったわ。 それで、何が聞きたくて連絡してきた訳?』 「煌牙が貴島組を継ぐ事を決めたの。 その話しを聞いた次の日の夜から、羽生と杏珠が下に下りて、木に登ったり、塀の上を歩いたりしてるの。 それが淋しいからする行動なのは分かるけど、イマイチ実感がないのは何故?」 『煌牙が貴島組を継ぐと言っても、まだあんたの傍に居る。 だから実感がないだけ。 でもいずれ貴島組に行かせるつもりでしょ?』 美里に問いかけられ『うん』と答えた。
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