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「会いに行くぞ」 烏が私にそう言ったのは、8月下旬の事だった。 『誰に?』と問い掛けた私に『ついて来い』と言うだけの烏。 「煌牙、留守にするからお願い」 そう言った私に『分かった』と答えた煌牙の傍には、羽生が居る。 1番敏感な子なのかも知れない。 忍星の傍には杏珠が居て、煌希と大牙は模型を作っている。 同じお腹から産まれてきても、それぞれ違う人間だ。 そんな事を思い烏について行くと、黒のレクサスではなくフルスモークの黒のベンツが、地下1階のエレベーターの前に停まっていた。
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