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「玲ちゃんのおかげだわ。本当にありがとう」 再び、私に頭を下げる貴島百合。 この人は、私よりも我が子の事を想っている人。 「それにね。忍が条件を飲んでくれたら、孫達を連れて来るって言ったらしいの。 忍も私も、孫達に会いたいから、きっと良い返事を出すわ」 貴島百合は、凄く嬉しそうな顔をしていた。 だけど、私には『孫達』と言う言葉が分からない。 だから、貴島百合に問い掛けた。 「孫達とは、誰の事ですか?」 私の問い掛けに、柔らかく微笑みながら、貴島百合は教えてくれた。 「忍星君に、煌希君に、大牙君、そして羽生ちゃんと杏珠ちゃん。 あの子の子供だから、私と忍からみたら、孫って言う言葉になるのよ。 もちろん煌牙君もね」 その言葉に『なるほど』と自然に言葉が出た。
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