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「しっかし三匹の龍以外は黒じゃんね」 「確か」 忍星、煌希、大牙は、三匹の龍だが、他は黒がつく。 黒の烏。 黒の蝶。 黒の豹。 黒の猫。 黒の兎。 俺の予想では、杏珠は黒を着ないと思っていたが、脱走劇があった時から黒を着るのだと思ったのは、確か。 視線の先では、さっきまで煌牙と手を繋いでいた杏珠が、今は忍星と煌希と大牙と鬼ごっこをしている。 「子供の成長は早いよな」 「そうだな」 「年を取る訳だ」 煌牙が煌蓮総本部で暮らす様になったのは、5歳の誕生日だった。 あれから12年。 今では頼りになる兄貴。 それだけ俺達も年を重ねた事になるが、悪くないだろう。 これからも……
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