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「大和、羽生と杏珠を見ていない?」 私がそう問いかけると『えっ?』と言って、驚いた顔をした大和。 それだけで、大和は知らないと分かった。 「てめぇ等、羽生と杏珠を探せ!」 少し大きな声で、そう言った烏。 組員達に対して、無敵な三匹の龍でも、相手が烏だと違う。 バサッ! バサッ! バサッ! 音を立て、地面に下りて来た忍星、煌希、大牙の3人。 「煌牙は?」 私の問い掛けに『別件で動いている』と答えた烏。 いつもの私なら、烏が言った言葉に対して、何も疑問に思わなかった。 それは、煌蓮総本部に居て、長い間積み上げたメンツ達との信頼関係もあるから。 だけど、此処は貴島組の本部。
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