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「別件って何?」 「てめぇには関係ねぇ」 玲ちゃんの問いかけに、そう答えた煌弥は、屋敷の方へと足を進めている。 初めて、玲ちゃんに背を向けた煌弥。 今回、アヤナミの奴等の話しは、玲ちゃんにしないつもりだと思った。 煌弥が話さないつもりなら、俺からも話せない。 そう思う俺の傍で、煌弥の後ろ姿を見据えていた玲ちゃんが、急に駆け出した。 「玲ちゃん!」 涼が、玲ちゃんの名前を呼びながら、後を追いかける。 俺も同じ様に追いかけたが、俺達より先に木に登り、塀の外へと出て行った。 玲ちゃんは、煌弥の言葉に納得してなかったんだろう。
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