瑞稀先生のばーすでぃちょっと前♪お歌のばーすでぃぷれぜんとちょうだい♪

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瑞稀先生のばーすでぃちょっと前♪お歌のばーすでぃぷれぜんとちょうだい♪

 にょんたんずが可愛らしくパプリカを歌い上げている。親父さんの合いの手もあって大盛りあがりだ。今ならちょっとわがまま言ってもいいかも知れない。 「にょんたんず可愛い! リクエストしていい? 三月誕生日の瑞稀先生にお歌のプレゼント欲しいなぁ♪」  両手を組んでお願いのポーズをしてみる。きっと目だってキラキラしているはずだ。可愛いにょんたんずで眼福なんだからそうに決まっている。 「お歌のプレゼント?」  翡翠くんが首を傾げる。あれなんで? 「ちょっと瑞稀先生……、翡翠たちはちゃんと瑞稀先生の誕生日プレゼント用意している途中なんだよ……」  困った顔の瑠璃くんがネタバレしちゃうが気にしない。 「それはそれ。これはこれ。可愛いにょんたんずのお歌聞きたいの♪」  今はお花見の最中だが、アルコールなしのお花見だ。にょんたんずに酔うくらいいいじゃん。 「リクエスト了解しましたーー!」 「ちょっとフーフー!」 「いいじゃんいいじゃん」  風くんと水くんはノリノリだ。やった。  選曲を終えて三人が歌い出す。 『二人で写真を撮ろう♪』 「瑞稀先生と一緒にね!」  なんと驚くことに親父さんが私のバースデーソングに合いの手を入れてくる。 『懐かしいこの景色と♪』 「瑞稀先生との思い出カムバック!」 『あの日と同じポーズでおどけて見せて欲しい♪』 「よ! 瑞稀先生の愛されキャラ!」 『見上げる空の青さを気まぐれに雲は流れ♪』 「瑞稀先生の気まぐれはチャームポイントさ!」 『綺麗なものは遠くにあるから綺麗なの♪』 「にょんたんずは瑞稀先生のすぐ近くに!」 『約束したとおりあなたとここに来られて本当に良かったわ♪』 「お花見はみんな一緒!」 『この込みあがるこの気持ちが愛じゃないなら何が愛か分からないほど♪』 「瑞稀先生の愛は無限大!」 『愛を込めて花束を大袈裟だけど受け取って♪』  にょんたんずがサビに入った時に突然に私のもとに花束が差し出された。その主は伊織先生。なんで? 『理由なんて聞かないでよね♪』  聞いちゃ駄目なんかな? 『今だけすべて忘れて笑わないで受け止めて照れていないで♪』  周りからパチパチと拍手が鳴る。にょんたんずの歌声と親父さんの合いの手と伊織先生の花束につい涙が出る。 「こんなサプライズがあるなんて……」 「ふふふ。私をなめるな。もちろんバースデーパーティーも別にやる。さあ最後までにょんたんずの歌声を聞こう」  伊織先生がイケメンに見えた。まぁ  伊織先生の餌食になる気はないが。素敵なバースデープレゼント、しっかりと受け取るよ♪ HAPPY BIRTHDAY♪
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