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「ちょっと待って、確か財布に……ああ、あった」
目当てのものを取り出した財布を放り投げ、ガブリエルは改めてロランの脚を抱えあげた。
「っく……」
「濡れてないと痛いだろ?」
小さなパッケージを咥え、片手で噛み切る。ガブリエルが取り出したのは、携帯用のローションだった。
「どうしてそんなものを……」
「どうしてって、女にだって使うだろ?」
とろりとした液体を秘部に垂らされ、ロランの薄い腹筋がぴくりと動いた。
「ふぅ……ぅ」
小さな蕾に指を宛てがう。慣らすように軽く動かしただけで、吸いつくような動きの襞がくちゅりと音をたてた。
――これは確かに……。
くちゅくちゅと入口を指先て弄んでいれば、すすり泣くような声がガブリエルの耳朶へと流れ込んだ。
「っ、……も、はや……く…」
「ああ、欲しかった?」
「欲しい……中に…」
上げた視線の先に、いつの間にか片腕で顔を隠したロランの姿があった。僅かに覗く唇が、小さく震えている。
「顔、隠すなよ」
短く言いながら、ガブリエルは片手で易々とロランの両手をまとめあげた。
「ぃ……ゃ…、ガブリエル……」
「何で? 顔隠したらもったいないだろ」
膝裏を持ち上げたままロランの顔を覗き込む。濡れた指先で入口を叩くように刺激するたび、ロランの唇が微かに戦慄いた。
「ほら、どうしてほしいか教えて?」
「っぁ、指……を、挿れてください…」
「はい、良く出来ました」
「ッア……ああッ」
吸いつくように収縮する襞を指先で割り開く。
――狭……これ、俺のちゃんと挿入るかな……。
固く閉じていた蕾は、思ったよりも柔軟に指先を飲み込んだ。歓喜するようにうねる襞が、奥へ奥へと飲み込もうとするかのようですらある。
「キツいけど、やわらかいね。欲しがるみたいにうねってる」
「っ……動かして、中……掻きまわして…っ」
「は、素直で可愛いじゃん」
ぐるりと、襞を広げるように狭い肉壺の中で指を動かす。ただそれだけでロランの躰が堪えるように震えた。だがしかし、覗き込んだ表情はどこかもの足りなそうで。
「ねえロラン。して欲しいこと、ちゃんと教えてくれる? もの足りないって顔してるよ」
「ぁ……」
「俺、男は初めてだって言ったよね?」
話す合い間にも、ロランの中は収縮を繰り返しながらガブリエルの指を締め付けた。指が溶けそうなほど、肉の襞が熱い。
「っ……手を…放してください…」
「顔隠さないって約束してくれるならね」
「します……から…」
頭上に縫い留めていた両腕を開放する。ゆっくりと降ろされた手が、腹部へと伸びた。
「っ、ここ……」
細い指が自身の下生えの生え際をなぞる。
「ここの……中を、抉ってください……」
「ちゃんと言えて良い子だね」
ロランの指が置かれた真下を、ガブリエルは中から押し込んだ。その瞬間、ロランの腰がビクリと跳ねる。
「んっ、あッ」
「っ……!?」
「そ…こ……、っ気持ち良ぃ……」
「ここ?」
指先に僅かな感触の違いを感じる場所がある。しこりのようなそれを刺激するたびに、ロランは嬌声をほとばしらせた。細い指が、堪えるように敷布を握り締める。
あっという間に、入口の襞は三本の指を飲み込むまでに広がっていた。
「ガブリエル……、もぅ……挿れてください……」
細い指に腕を掴まれて、ガブリエルはロランの中から指を引き抜いた。名残惜し気にひかれた透明な糸がつぷりと切れる。
「ぅしろ、から……」
「駄目だよ。顔見たいって言っただろ」
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